<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 新樂府 驪宮高	美天子重惜人之財力也>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 漢詩大系  白樂天>
<Translator: 田中克己>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 驪宮高>
<BookPage: 88-90>
<UsedPage: 3>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
高高驪山上有宮，
朱樓紫殿三四重。
遲遲兮春日，
玉甃暖兮溫泉溢。
嫋嫋兮秋風，
山蟬鳴兮宮樹紅。
翠華不來歲月久，
牆有衣兮瓦有松。
吾君在位已五載，
何不一幸乎其中？西去都門幾多地，
吾君不遊有深意。
一人出兮不容易，
六宮從兮百司備。
八十一車千萬騎，
朝有宴飫暮有賜。
中人之產數百家，
未足充君一日費。
吾君修己人不知，
不自逸兮不自嬉。
吾君愛人人不識，
不傷財兮不傷力。
驪宮高兮高入雲，
君之來兮爲一身，
君之不來兮爲萬人。
<End Poem>
<Translation>
高くそびえた驪山、その上には離宮がある。朱塗りの高どの、紫いろの御殿が三重四重にかさなっている。暮れのおそい春の日には 玉の敷き瓦もあたたかでしかも温泉があふれて流れている。さやさやと吹く秋風のころには 山のセミが鳴き宮の樹木がもみじする。天子のお乗り物が来なくなってから歳月がたち 垣にはこけがはえ瓦にはシノブがはえている。わが君なる憲宗皇帝は御在位すでに五年だが どうしてこの離宮に一度も行幸なさらないのだろう。ここは西の長安からどんなに離れているというのだ。いや皇帝の来られないのには深い御心があってのことだ。 上御一人の外出はたやすいことではなくて 六宮の女官がおともし朝廷の百官がそろっておともするのだ。車の数は八十一台、騎馬も千騎万騎となる。それに対し朝は宴会あり、夕方には恩賜の品がある。中産階級の財産なら数百軒のぶんでも 皇帝の一日分の御費用には不十分なのだ。皇帝が御自身の徳を修めておいでだがそれは人民の知らぬことで しかもみずから楽になさらずたのしみごともなさらない。皇帝はまた人民を愛していらっしゃるがこれも人民の知らぬことで しかも財貨を浪費したり人民の労力をむだにしない。 驪宮は高くそびえている、高く雲の中までそびえている。皇帝がもしここへ来られたらご自分のためだが いまのようにお越しにならないのは天下万民のためなのだ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
高くそびえた驪山、その上には離宮がある。
朱塗りの高どの、紫いろの御殿が三重四重にかさなっている。
暮れのおそい春の日には 
玉の敷き瓦もあたたかでしかも温泉があふれて流れている。
さやさやと吹く秋風のころには 
山のセミが鳴き宮の樹木がもみじする。
天子のお乗り物が来なくなってから歳月がたち 
垣にはこけがはえ瓦にはシノブがはえている。
わが君なる憲宗皇帝は御在位すでに五年だが 
どうしてこの離宮に一度も行幸なさらないのだろう。
ここは西の長安からどんなに離れているというのだ。
いや皇帝の来られないのには深い御心があってのことだ。
上御一人の外出はたやすいことではなくて 
六宮の女官がおともし朝廷の百官がそろっておともするのだ。
車の数は八十一台、騎馬も千騎万騎となる。
それに対し朝は宴会あり、夕方には恩賜の品がある。
中産階級の財産なら数百軒のぶんでも 
皇帝の一日分の御費用には不十分なのだ。
皇帝が御自身の徳を修めておいでだがそれは人民の知らぬことで 
しかもみずから楽になさらずたのしみごともなさらない。
皇帝はまた人民を愛していらっしゃるがこれも人民の知らぬことで しかも財貨を浪費したり人民の労力をむだにしない。
驪宮は高くそびえている、高く雲の中までそびえている。
皇帝がもしここへ来られたらご自分のためだが 
いまのようにお越しにならないのは天下万民のためなのだ。
<End Formatted Translation>